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[760] 波紋 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/14(Wed) 08:00  

北島シネマサンシャインで「波紋」を観てきました。
かなり期待して入ったのだけれど……。
監督の荻上直子さんの感性は独特ですね。
「かもめ食堂」とか「彼らが本気で編むときは、」くらいだったら非常に共感するところが多いのだけれど
彼女は観客に合わせるというのじゃなくて、飽くまでも自分のペースでの作品づくりをするというスタンスを感じます。
北島シネマサンシャインでは近作を連続して上映。
去年の「川っぺりムコリッタ」に、この「波紋」。
「川っぺりムコリッタ」も、そのゆったりした内容は感じるが、この登場人物たち?という感じ。
今回も、福島の原発問題、夫の失踪、宗教、家族の崩壊、人間の持つ持つ本来の差別感情、老人……非常に俗っぽい社会意識が満載なのだが
飽くまでもドラマは荻上直子の世界。
中高年を迎えた女性のイライラというか自分をどこに持って行くかという、理解されない感じというのはよく出ていた。
そういう中で時間はどんどん過ぎていく。
こう考えてくれば、そういうまとまらない感情の広がりが、この映画にはある。
2時間退屈することはなく、ずっと目を見張って終わりまで進んだ。
しかし鑑賞後の、何となく割り切れない感じは何だろう。
議論にはな作映画ではあります。


[759] 世界で一番しあわせな食堂 投稿者:事務局の一員 投稿日:2023/06/13(Tue) 07:06  

たまたまWOWOWの録画で「世界で一番しあわせな食堂」という2019年のフィンランド映画を観た。
凄くいい内容で、こんな映画を映画の会でやっていたら会員さんに喜ばれただろうなと思った。
フィンランドの田舎の食堂にやって来た中国人父子。
母親は事故で亡くしている。
中国で出会い、人生の岐路に助けられたフィンランド人を訪ねてきたという。
ところが発音が難しくて現地の人には理解できない。
食堂の独り者の女主人の好意で泊まらせてもらう。
彼は料理人で、そのお礼に中華料理を調理して、それが客に好評で店は繁盛する。
やがて彼の探していたフィンランド人がゆ産めないアイスホッケーの選手で、既に亡くなっていることが分かる。
この間に、彼と女主人は好意を持つようになり、塞ぎ込んでいた息子も馴染んで、最後には結婚してフィンランドに住むことになるというのが結末。
タイトルの通り何ともしあわせになれる映画だった。
残念ながら4年も前の古い作品。
こういうケースは度々あり悔しい思いをする。
事務局長に話したら、公開当時彼は推薦したがボクが却下したという。
う〜〜〜〜〜〜ん。
本当に作品選択は難しい。
ちなみにこの映画は徳島では上映されていない。
なお悔しい。
監督はミカ・カウリスマキ。
弟のアリ・カウリスマキの方が有名で、独特のダークなユーモアセンスで評価が高い。
「浮雲」「街のあかり」「ル・アーヴルの靴磨き」など、本会でも何度か取り上げている。
彼が新作を撮ったとか。
タイトルは「kuolleet lehdet」(フィンランド語)。
日本公開になったらチェックすべきかも。


[758] ジュリー・ガーランド・最終回 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/12(Mon) 06:51  

もしも彼女が、映画デビュー時に薬物によるダイエットなど強要されなかったら……
プロデューサーにセクハラなど受けなかったら……
果たして彼女のそれからのキャリアはどうなっていただろうか?
あるいは、太ってしまってスターにはならなかったかも。
あるいは、ずっと長く、たくさんのいい映画に出演し続けていたかも。
(もし現在も存命なら101歳)
それは誰にも分からない。
娘のライザ・ミネリは、母親の死に際して
「母はハリウッドが大嫌いだった」
「母親を殺したのはハリウッドだ」
と語ったという。
あえて葬儀も墓地もニューヨークを選んだが、2017年墓地はハリウッドに移された。
しかしまあ、同性愛者や、精神病院で出会った障害児に対する理解などを知るにつけても、もっともっと長生きしてほしかったという気持ちが募って仕方がない。

この投稿をまとめるにあたって次のネットサイトを参考にしました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュディ・ガーランド


[757] ジュリー・ガーランド10 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/11(Sun) 17:44  

映画に、彼女のロンドン公演に駆けつける、熱心なファンのゲイカップルが登場し、彼女との個人的な交流も描かれていた。
彼女が、当時は現在以上に偏見の強かった同性愛に対して理解があったのは有名な話。
彼女の父親はゲイ(バイ?)で、後の同性の恋人のところへ出奔している。
彼女自身もバイセクシャルだったという話もある。
そのため、当時はもちろん現在も、彼女に対するLGBTのリスペクトは大きいらしい。
1969年ニューヨークでの同性愛者の暴動「ストーンウオールの反乱」が、
彼女の葬儀の行われた教会近くで、葬儀の翌日に行われたのも偶然ではないかもしれない。
自らもゲイを公言したエルトン・ジョンは、彼女への追悼歌「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」を作って歌った。

http://cinepara.iinaa.net/Judy_Garland.html


[756] ジュリー・ガーランド9 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/11(Sun) 08:22  

1963年の「愛と歌の日々」以降、映画の仕事のなくなった彼女は、ステージ歌手として活動。
アメリカだけでなくイギリスでも公演。
1969年巡業先のロンドンの宿舎で急死する。
原因は睡眠薬の過剰摂取だが、自殺ともいわれる。
つい3か月前、12歳年下のミュージシャン・ミッキー・ディーンズと結婚したばかりだった。
享年47歳。
この頃のいきさつは2019年の「ジュディ虹の彼方に」に詳しい。
ジュディを演じたレネー・ゼルウィガーは、この演技でアカデミー主演女優賞にノミネートされる。
映画では、最後まで薬物・飲酒に苦しみ、公演キャンセルがあったり、経済的にも大変な状態だったようだ。


[755] ジュリー・ガーランド8 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/09(Fri) 07:17  

その後1963年の「愛の奇跡」「愛と歌の日々」という映画に出演したのが最後になった。
彼女は「アニーよ銃を取れ」を降板になったとき精神病院に長期入院。
そこで身体の不自由な子供たちに出会う。
それが癒やしとなって、飲食も睡眠も通常に戻ったと、後にインタビューで語っている。「愛の奇跡」は、精神科医が校長を務める精神薄弱児の施設に、音楽教師が赴任して子供達と交流を深めるという内容。
音楽教師を演じたのがジュリー・ガーランド。
実際の障害児が出演していている。
監督はジョン・カサベテスで、障害児をキャスティングしたことがもとで、カサベテスはハリウッドから干されてしまう。

http://eiga.com/movie/2579/


[754] ジュリー・ガーランド7 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/08(Thu) 17:36  

一旦MGMを解雇された後も映画への情熱は冷めたわけではなく
1954年ワーナーブラザーズの「スター誕生」で銀幕復帰を果たす。
彼女の演技は高く評価されゴールデングローブ主演女優賞を受賞。
しかし、撮影中やはり遅刻や出勤拒否などで会社に損害を与えたため、ワーナーはアカデミー賞での根回しをせず、絶対有力とされながら主演女優賞は取れなかった。
そのことで彼女の生活は再び荒れ、数度の自殺未遂。
1961年には「ニュールンベグル裁判」に出演、アカデミー助演女優賞にノミネートされた。


[753] 渇水 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/08(Thu) 07:23  

北島シネマサンシャインで「渇水」を観ました。
芥川賞にもノミネートされた河林満の小説が原作。
長年、市役所に勤めた原作者の経験があるのか、
貧乏とか、いい加減な生活態度などの水道料金滞納者宅を訪問して水道を止める仕事をする主人公と、その周辺の人びとを描く。
映画の中にも出てくるが、空気や太陽と同じように生命に不可欠なものである水が有料なのはおかしいという理屈には一理あると思う。
大変面白いテーマだと思う。
異才・白石和彌がプロデュース。
出演も主演の生田斗真の他、門脇麦・尾野真千子・宮藤官九郎・吉澤健・柴田理恵・田中要次・大鶴義丹など、ちょい役に至るまでクセのある俳優がズラリ。
アイスキャンデーなどの小道具も効いているが
それらの好素材を、上手くまとめられていない感。
惜しいと思った。
原作では、母親にネグレクトされた幼い姉妹は最後には自殺するらしい。
映画では……。
同日に封切られた「怪物」と、どうしても比べてしまう。


[752] ジュリー・ガーランド6 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/07(Wed) 07:46  

MGMを解雇されて映画の仕事がなくなったとき、当時の夫のラフトや友人のビング・クロスビーの勧めでステージ歌手活動を始める。
これが成功して、ジャズ歌手としての歌唱力とショーマンとしての才能が開花する。
1961年カーネギーホールでのコンサートは「ショービジネス最高の一夜」と評価され
このライブ盤はグラミー賞最優秀アルバム賞を、彼女自身も最優秀女性歌唱賞を受賞する。また、テレビでも「ジュリー・ガーランドショー」という番組を半年間務めた。
いずれの仕事でも彼女は高額のギャラを得たが、急死したとき埋葬のお金にも事欠いたという。
経済観念に乏しく、入ったお金は、常に浪費されていたらしい。


[751] 怪物 投稿者:映画ファン 投稿日:2023/06/07(Wed) 06:54  

注目の評判作「怪物」を観てきました。
封切りの先金曜に観るつもりで家は出たのですが、大雨で途中引き返しました。
3日遅れで、やっと観られたという感じです。
もう〜〜〜〜〜、素晴らしい映画でした。
こういうこと、よく言う人がいますが、
是枝さんの映画で最高の作品になったと思います。
坂元裕二さんの脚本はカンヌで脚本賞、納得がいきます。
映画は3部構成。
母親の視点、教師の視点、2人の子供の視点と、同じ事柄を異なる視点から描いて、最終章へと収斂していき余韻のある終わり方でした。
初め、リアルなぼそぼそとした台詞が聞き取りにくかったり「なぜ?」と思えたり、分からない感じもあり
何となく怖い感じを感じながら進んでいったのですが
最後の3章で、全てが分かり、一種爽やかな気持ちになれました。
真相は言えません。
言ってしまったら感動は半減してしまうと思います。
カンヌで受賞というのが納得できます。
人間ひとりひとりの善良さと、集団となった社会の悪意を感じました。
一言で言い表せないようなものを残すのが、素晴らしい映画の由縁ですね。


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